ペット可賃貸物件でトラブルに巻き込まれないために、絶対に知っておくべき注意点② 『ペット可物件が少ない理由』

Close-up shot of a sleeping kitten. This shot was taken with a smart phone using available light.

 

ペットとの同居を考えてるんですけど、ペット飼育可のお部屋って少ないですよねぇ……。

 

チヒロ

そうなんです。

私もワンちゃんと同居しているので、引越しの時は苦労します(汗)

では、なぜペット飼育可物件が少ないかご存知ですか?

 

う~ん……部屋が汚れるから?

 

チヒロ

確かに、それもあります。

他にも大家さんがペット飼育可物件にしたがらない理由があります。

それを知っておくことで、ペットとの同居でトラブルに巻き込まれるリスクを減らすことができますので、憶えておいてくださいね。

 

こんにちは!

引越し歴5回、一人暮らし歴11年目のアラサー女子チヒロです。

一人暮らしの女性を中心としたペット同居ブームであるのに、なぜペット可物件は少ないのでしょうか?

その理由を知ることによって、これから同居を考えている方々が、ペット飼育可物件に住んでからでトラブルに巻き込まれてしまう可能性を低くすることができます。

 

ペットと同居している私が言える立場ではありませんが、誰にでもペット可・ペット共生型賃貸の物件をオススメすることはできません。

その理由は、一般的な賃貸住宅よりもトラブルに巻き込まれる可能性が高いからです。

ペット飼育可の物件に実際に4年以上住んできた経験と、情報収集から得た知識の結果、トラブルの一番大きな理由となり得るのは『騒音問題』(吠える声・鳴き声など)です。

騒音の被害者になり、安心できるはずの自分の部屋で、苦痛を強いられる生活を送らなくてはならなくなるというだけではありません。

ペットと同居するという事は、騒音の加害者側にもなってしまう可能性もあるのです。

 

騒音問題だけではありません。
ペットと同居をするという事は、トラブルのもとと成り得るさまざまなリスクを抱えるという事になるのです。

でも、私のようにどうしてもペットとの同居を実現したいと思われる方は、以下に説明しますペット可の物件が少ない理由をよく読んでください。

そして、ペットと同居をするという事に伴うリスクと、飼い主としてのモラル・責任を熟知してください。

そうすることによって、トラブルになることを未然に防ぐ確率を高め、愛する大切なペットとの同居生活を守る(トラブルの結果、退去=引越しをしなくてはならないという事態にならないためにも)ことに繋げることができるのです。

それでは、よろしくお願いします。

 

ペット可物件が少ない理由。

理由1:騒音問題

image of the barking english pointer taken outdoors

 

ペット可物件で最も多いトラブルです。
騒音で一番多いのが、やはりワンちゃんや猫ちゃんの鳴き声です。

私も一時期ですが、以前住んできたペット共生型賃貸マンションの、階下の方のワンちゃんの吠える声に悩まされたことがあります。

その子はトイプードルでした。

とても可愛らしいワンちゃんだったのですが、エレベーターでウチのワンちゃんと乗り合わせると、飼い主の方が注意をしても凄い勢いで吠え続けました。

それは姿が見えなくなるまで続きました。
吠えるのは他のワンちゃんに対しても同様でした。

 

インターホンの音にも敏感なようでした。
来客や宅急便の配達があると、しばらくの間は興奮して吠え続けていました。

その時間は長く(10分以上)頻回でした。遮音性が高いマンションではありましたが、音に敏感な私には騒音問題としてとらえられてしまいました。

そのワンちゃんの鳴き声に困っていたのは、私だけではありませんでした。

買い物先のスーパーで飼い主の方と出会った時に、マンションの管理会社から連絡がきて「複数のクレームが来ている。

規則を守る(他住民に迷惑をかけない)ように」と厳しく言われたといっていました。その後しばらくして引越しをされました。

 

ワンちゃんや猫ちゃん以外にも、オウムやインコ、フクロウなどの小鳥系のペットの鳴き声も騒音トラブルの原因となる事が多いようです。

ペットショップの小鳥系のコーナーにいくと、鳴き声が想像以上に大きい事に気づきます。

特にフクロウは注意が必要です。その理由は夜行性のため、夜鳴くことになるからです。

近隣の方への迷惑もそうですが、飼い主自身が寝不足になってしまうリスクがあります。

クリクリとした瞳がとても可愛らしい人気のフクロウですが、共同生活を始めてから後悔をしないようにしましょう。

文鳥などのとても小さい鳥ならば問題にはならいと思います。
ですが体長が15cmを超える大きさですと、鳴き声もだいぶ大きくなります。

飼い主には気にならない鳴き声でも、近隣の方々には騒音となりかねません。注意をしましょう。

 

鳴き声以外に、騒音トラブルの要因となってしまうものもあります。
その一つが、ペットの足音です。

経験のない方は気にする必要はないのではないか? と思われるかもしれませんが、ペットがフローリングの上を駆け回る音(特にワンちゃん)は結構な大きさで響きます。

飼い主が帰宅した時や、散歩に行く前に喜んで部屋中を駆け回る様子は、見ているこちらも気持ちがウキウキとします。

ですが、この時の音がフローリングに響き、苦情の原因になってしまう事があるのです。

 

私が現在住んでいるのはRC(鉄筋コンクリート)構造のマンション(ペット共生型ではありません)ですが、RC構造だから大丈夫だろうと部屋の中で自由に遊びまわらせてしまったところ、階下の方(ペットとは同居していません)からもう少し静かにしてほしいと注意をされてしまいました。

私自身が音に敏感なのに、愛犬に対してはあまくなってしまっていたと反省をしました。

 

その他に、ペットがゲージを開けようとするときの音があります。

まだ躾が出来ていない段階の仔犬のワンちゃんや、フェレット、ハムスターを買い物などに出かけるときにゲージの中に入れておくと、外に出たいとしきりにゲージのドアの部分を噛で開けようとします。

この動作は非常に根気よく、長く続きます。

その時に発せられる「カチャカチャ」「カチャン、カチャン」という金属音がフローリングの床に響き、階下や隣の方に迷惑をかけてしまう事になるのです。

この音はケージの下に厚めの絨毯や防音マットを敷くことで、ある程度は防ぐことができます。

マンションなどの集合住宅生活で近隣の方の迷惑にならないよう、自身も嫌な思いをしないよう、できる対策は必ずするようにしましょう。

 

 

理由2:臭い

portrait of young Japanese woman on white background

 

これは同居をはじめて痛感することです。
私の場合はワンちゃん(犬)との同居ですが、『臭い問題』は想像以上でした。

今までペットとの同居をされた事がない方は驚くことと思います。

トラブルのもととなりやすいのが、排泄物(うんち・おしっこ)の臭いです。

消臭効果の高いペットシーツ(トイレに敷く紙おむつのようなもの)を使用しても、完全には防ぐことはできません。

 

排泄物の臭いで厄介なのは、うんちよりもおしっこの方です。

うんちは片づけて換気をして消臭スプレーをまけば臭いはあまり気になりません。

ですが、おしっこはトイレ周りの壁や床にも飛び散ってしまうため、こまめに掃除と消臭をおこなわないと、臭いが染み付いてしまいます。

この臭いはなかなか取れないという事を覚悟しておいた方がよいです。

 

部屋の中に臭いが付くのが嫌だからと、マンションのバルコニーにペット用のトイレを設置する方がいます。

ですがこれは規則違反になりますし、モラル違反です。

臭いが外に拡散してしまうため、近隣の方々に迷惑になりトラブルのもととなります。

絶対にやってはいけません。

 

また意外と軽視できないのが体臭です。

私たち人間は毎日お風呂に入りますが、ワンちゃんや猫ちゃん(その他の小動物)は毎日お風呂に入る事は無いでしょう。

2~3日おきに入れている方もいらっしゃいますが、ウチのワンちゃんの場合は一月に2~3回です。

人間のように汗をかくことはありませんが、独特の体臭があり臭ってしまいます。

 

飼い主自身は次第に慣れてはいきますが、お部屋にこの臭いが付いてしまう事は確かです。

ワンちゃんや猫ちゃんがお気に入りとしている場所の臭いは強いです。
こまめに消臭剤(スプレー&据え置き型)を利用してはいるのですが、臭いは残ってしまいます。

大家さんは退去時にこの消臭費用が別途かかることになってしまいます。

物件によっては費用は借主が負担することとなっている場合があります。

 

契約書の【ペット飼育規則】(ペット飼育についての詳細なルール)を必ず確認し、消臭費用等はどの程度負担しなくてはならないのかという事を明確にしておきましょう。

その事を疎かにしてしまうと、退去時に敷金2ヵ月分以上(ペット可物件の敷金は2~3ヶ月が基本です。

そしてその敷金は帰ってこないと思った方がよいです)の予想外の費用を負担しなくてはならなくなってしまう場合があります。
そのような事態に陥らないために注意が必要です。

 

ペットと同居をしている人からすれば、あまり気にならない(慣れてしまった)臭いだとしても、ペットを飼っていない・臭いに敏感な人にとっては、不快な臭いだと思われてしまう可能性があるのです。
臭いがトラブルの原因になってしまうという事を、意識しなくてはなりません。

私も同居をしている側の人間ですが、ペットと同居をしている友人の部屋に遊びに行くと、やはり『独特なペット臭』が気になります。

そして、飼い主は気にならなくても、他の人には気になる臭いなのだという事に改めて気づかされます。

 

理由3:汚れ

Bad dog sitting on the torn pieces of documents with eyes closed. Naughty pets at home. Bad puppy waiting for punishment

 

汚れのなかでも特に気になるのが抜け毛です。

ウチのワンちゃんを例に挙げますと、年に2回換毛期(毛が抜け変わる時期)があるため、その時の抜け毛対策(お風呂・ブラッシング・こまめな掃除)は重要であり大変です。

これを怠ってしまうと、部屋の中が毛だらけになってしまいます。
さらには共有部分(階段や廊下)にも毛がフワフワと散乱してしまいます。

隣近所の方に迷惑をかけてしまう、苦情を言われてしまう事態になりかねません。

 

ワンちゃんや猫ちゃんだけに限らず、全身を毛でおおわれているような小動物系のペットと同居される方は、抜け毛に悩まされることは必然だと思います。

床だけなら掃除が簡単なのですが、毛は軽いため宙を舞いやすく、いたるところ(家具の隙間・テーブルの上・クローゼットの中などなど……)に毛が散乱してしまうのです。

また、トイレ周りの壁紙の汚れは必ずおきてしまうため対策が必要です。
私の場合は「汚れ防止 壁紙保護シート」を使用しています。

壁紙の上に貼る手間はありますが、汚れの防止と猫ちゃんの場合は爪とぎ防止にもなるためお勧めです。

 

 

絨毯にされてしまったおしっこは、その下のフローリングにもしみこんでしまう事があります(仔犬の頃はトイレをおぼえていないため、いたるところにおしっこをされてしまいます。これは本当に困りました)。

フローリングの材質にもよりますが、シミとして残ってしまう場合があります。

大家さんとしてはフローリングの張り替えの手間と費用が掛かってしまう、二重の負担となるのです。

 

この場合も、原状回復費用として退去後に請求される事があります。

契約書の【ペット飼育規則】を確認し、原状回復の負担は誰が行うのか、借主が負担する場合はどの程度までの負担なのかを、入居する前に明確にしておきましょう。

これを怠ると、ペット可物件では退去時にトラブルになる可能性が高いです。

 

私の友人は猫ちゃんと同居しているのですが、尿スプレー(猫の習性の一つで縄張りを示す行為)の臭いは強烈です。

ワンちゃんのおしっこの臭いよりも強いものです。
この臭いは強烈なだけに、消臭も難しいです。

友人は消臭剤などでマメに対策を行っているのですが、たまに遊びに行く私にはその臭いは感じられてしまいます。

 

このスプレー行為は去勢手術で大部分(約90%)が防げるといわれています。

猫飼育可の物件でも去勢手術が義務付けられていることがあるので、必ず確認をしましょう。

また手術をすることにより、絶対ではありませんが猫ちゃんの発情期(夜間大きな声で頻回に鳴くなどの行為)も防ぐことできます。

近隣とのトラブルを未然に防ぎ、落ちついて集合住宅生活を送るためにも、去勢手術は必要です。

 

理由4:傷

hires

ワンちゃんが部屋の中を駆け回ると、フローリングに爪痕の傷がついてしまう事があります。

また、習性(ストレスの場合もあり)として、床を一心不乱に土を掘るような動作をすることがあります。

気が付いた時は注意をして止めるのですが、その時はすでに傷だらけになってしまっていたことがありました。

 

フローリングの加工状態にもよるのですが、これはなかなか防ぎようがありません。

絨毯を敷くという予防方法もありますが、汚れやすい(汚れ・臭いが取れにくい)・爪がひっかかってケガをしてしまうなどのリスクがあります。
一般的な絨毯はお勧めできません。

 

ワンちゃん・猫ちゃんの室内飼育に対応したタイルマットがありますので、値段は張ってしまいますが導入の価値はあります。

私も使用していますが、フローリングの傷が防げる・ワンちゃんが走っても滑りにくい・遮音効果がある・汚れても自宅で洗濯できる・消臭効果もあり・ハサミで簡単に部屋の形に加工ができると非常にお勧めです。

 

 

猫ちゃんの場合は爪とぎ対策が最重要事項です。

これを怠ってしまうと、部屋中いたるところが傷だらけになってしまいます。

そのような状態になってしまうと、退去時の原状回復費が(*)敷金だけでは足りなくなってしまいます

(*)一般的な物件の場合はキレイにお部屋を使っていれば、退去時に敷金が返却されます。
ですが、ペット可物件の場合は例外です。基本的に敷金は帰ってきません。
その理由は、原状回復費に充てられるからです。
細心の注意を払ってどんなにキレイにお部屋を使用していたとしても、ペット可の物件では敷金は返却されないと思っておいた方がよいでしょう。
ただ、物件あまりの現状では、場合によっては敷金返却もあり得ます。
契約時に確認をしてみましょう。

 

物件によっては大家さんが費用を負担してくれる場合もありますが、原状回復費は自己負担という場合もあります(契約書の内容を必ず確認してください)。

数十万の費用を請求されてしまう事もあるため、猫ちゃんとの同居時は、まず爪とぎ対策をおこなわなくてはいけないという事を頭に入れておきましょう。

 

猫ちゃんと同居している友人の一人は、現在は対策を万全に行ってはいますが、以前は酷い状況でした。

彼女は一人暮らしをして初めて猫ちゃんとの同居を始めたため、経験がなく情報取集も不十分でした。

そのため、部屋の壁紙、柱、フローリングは傷だらけになってしまいました。

見るに見かねた私は、友達と共にネットで情報収集をおこないました。

そしてAmazonなどのネットショップやホームセンターで爪とぎ対策用品を購入、設置をおこないました。

友人からは「もっとはやく爪とぎ対策をおこなっていれば……」という言葉が今でも聞かれます。

 

 

猫ちゃんの爪とぎは習性です。
無理に止めさせることはできません。

注意をして止めさせてばかりいては、ストレスが溜まってしまいます。

爪とぎの場所を決めるなどの躾ももちろん必要ですが、飼い主も猫ちゃんも安心して爪とぎができる環境を整えてあげることが重要です。

 

理由5:その他

Regrets wrong doing. Closeup portrait silly young woman, slapping hand on head having duh moment isolated on gray background. Negative human emotion facial expression feeling, body language, reaction

 

私の失敗談を紹介します。

ウチのワンちゃんは飼い主に似てか、神経質で臆病な性格です。
そのため、驚いたり怖い思いをすると、すぐにおしっこをお漏らしをしてしまいます。

この事がもととなった失敗談です。

 

その日は祝日で、私は仕事がお休みでした。

前日友達と自宅で夜中近くまで女子会をした事もあり、起きたのは朝の9時でした。

いつも散歩は6時に起きて行っているため、だいぶ遅くなってしまっていました。

 

急いで支度をしてドアを開けると、階段では男性が数名、大きな荷物を運び上げていました。

私の部屋のある同じフロアでの引っ越し(入居)作業が行われていたのです。

 

基本的に共用部分(廊下・階段・エントランスなど)では、ワンちゃんは抱いて移動しなくてはならなりません。

その事もあるのですが、ウチのワンちゃんが怖がるのと、作業員の方の中には犬が苦手な方もいるかもしれないと思い、慌てて抱きかかえようとした時でした。

いつもと違う雰囲気を怖いと思ったのと、私が慌てて抱き上げたことに驚いたためか、その場でおしっこを漏らしてしまったのです。

 

幸いにおしっこは作業員の方や荷物にはかかることはありませんでした。

ですが、私の洋服と廊下は濡れてしまいました。

さらには、恥ずかしいのと作業の迷惑になってしまうという思いとで慌てていたため、おしっこで濡れた部分で足を滑らせて転んでしまいました。

幸いワンちゃんはケガをする事はなかったのですが、私は右ひじにあざが出来てしまいました。

顔から火が出る思いとは、まさにこのようなことだなと痛感した経験でした。

 

この件では私だけで済みましたが、共用部分でのワンちゃんや猫ちゃんの排泄は、汚れと臭いとがトラブルの大きな要因となります。

ワンちゃんの場合は散歩に出かけるときに共有部分で排泄をしてしまった場合は、飼い主がしっかりと処理(片づけと消臭)をすれば事が済みます。

 

注意しなくてはならないのは、室内飼いを徹底していない猫ちゃんの場合です。

自由に出入りをしているため、飼い主はどこで排泄しているかが分かりません。

しかも同じところで排泄をする習慣があるため、毎回同じお部屋の前に排泄物があり、その場面を他の住人の方に見られた場合はトラブルになる事は間違いないでしょう。

 

ペット飼育可の物件でも、猫ちゃんは室内飼いのみOKという場合がほとんどです。

規則を守らないと最悪の場合は、退去勧告を受けてしまうことにもなりかねません。
猫ちゃんとの同居は室内飼いを徹底しましょう。

 

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